西仙北町にワイン専門店誕生
世界のワイン3000本以上を取りそろえ
アドバイザーはお店の奥さん行子さん(2月3日・火)
西仙北町にワイン専門店がオープン、若い人たちの人気を呼んでいる。ワインの店「かめや」で同町刈和野の国道13号線沿いにある。世界のワインを常に3000本以上を用意して、ワイン通
にもまたワインを飲んでみたいと思う人にも優しくアドバイスする奥さんの笑顔がいいみたいだ。
経営しているのは会社員・亀谷洋治さん(51)だが、実際は妻の行子さん(47)が店を取り仕切っている。元々、お酒とビールを売る町の酒屋さんだった。年々増えるディスカウント店の影響を受け、売り上げも厳しくなったことから、何とか生き残りをかけようと行子さんが「好きなワインで勝負したい」と経営方針を転換。昨年11月8日、リニューアルオープンした。
行子さんのワイン好きは本物。1990年にはメルシャンワインの「ワインコム」というアドバイザーを取得、さらに昨年はワインアドバイザーの基本技術講習会を受けて、県内ではたった10人しかいない社団法人日本ソムリエ協会会員にもなっている。
「ワインの魅力ですか。そうですね。中身が濃いと言うことかしら。ロマンが限りなくあるということかしら。一本のビンを見ていてもそのワインの生まれた故郷の歴史、地理、ブドウの品種などとても話題が多いんです」と行子さんは語る。とにかく「味は自分の口で確かめてみないと気が済まない」と言うほどワイン通。
店内にはフランスはもちろん、ドイツ、スペイン、イタリア、アルゼンチン、ギリシャ、ハンガリー、オーストリア、ポルトガル、チリなど世界のワインがびっしりと棚に並べられている。本数も種類も県内一を誇る。しかも、素人でも興味が持てるようにビンの一つひとつに「フルーティー な味わいが楽しめます」「コクのある滑らかな本格派のワイン」「チェリーのような甘さ」と分かりやすい説明があり、それを読むだけでどんな味か想像できる。凝ったものになると「まるで花畑にでも足を踏み入れたように豊かに広がる華やかな香りとほの かにコクのある風味」、「思わず踊りたくなるほど料理と良く合う」と中々の名文も楽しめる。
店をオープンして間もなく迎えたフランスワインの解禁日である「ボージョレー・ヌーボー」にはお祝いの赤ワイン1ダースを樽(たる)に開け、ワインフェアをやった。朝8時の開店から午後9時までに訪れたお客さんに自由に味わってもらう趣向だった。秋田市や遠くは雄勝町からまで客が駆けつけ、店は終日にぎわった。しかもワイン通は「これだけの種類があるなんて」とびっくりしながら、行子さんとのワイン談義を楽しんだ。
ワインの仕入れは東京の輸入業者からで、一人でもワインファンを掘り起こしたいと400円の品から5〜6万円の高級品まで取りそろえた。行子さんは「初めてと言う人には取り敢えず1500円代のワインを勧めてます。それを飲んでみて、ワインのおいしさ、コクの深さが分かってもらえたらいいと思ってます」と話す。店内にはさらにワイン通のためのワイン蔵まである。客が買っていったワインを蔵で保管して置くものだ。また、客の記念の年のワインも1929年以降の物なら探して手に入れるという親切さもワイン通には受けている。
最後にワインのお話を3つ。「ブドウの甘味はその名もズバリ、ぶどう糖と果糖が中心。これらは速効性のあるエネルギー源です。ビールばかりでなくたまにはワインを傾けては」「フランス人とアメリカ人ではコレステロール値は同様に高いのに、心臓病による死亡率はフランス人の方がずっと低い。フランス人が良く飲む赤ワインの中の抗酸化物が動脈硬化の発症を妨げている」「ぶどうを皮ごとに発酵させた赤ワインは、有用なエキス分が溶け出している。動脈硬化、がん予防、感染症予防などの働きをするフェノール系化合物も凝縮されている」。ワインを飲みながら、健康を考えるのもいいかも。