大曲市の助役に就任した鎌田浩治氏 96・4・4記
久しぶりに市の職員と酒を飲んだ。話題は自然と就任したばかりの新助役へと移った。
「良さそうな人だね」「うん。気さくな人のようだ。あいさつが良かった。体だけは丈夫だから、明るく楽しく仕事をしたいって。あのひと言で仲間意識がわいちゃった」。鎌田助役は組織の中にスッと入っていける特技をお持ちのようだ。
そう伝えたら、「えっ。そうですか。ありがとうございます」。素直に喜んだ。横幅の広い大きな体に丸顔で、子どものような笑顔がのっている。これだけは聞きたかった。「柔道やってたんですか」。「いいえスポーツは野球とサッカー、それに走ることだけ。太るようになったのは酒を飲めるようになってからかな」と答え「体重七十五キロ、身長百六十三センチ。高いんです。肥満率が」と困った顔をした。
ご自身が座るべきの一人がけのソファには座らず、来客用の長いすにちょこんと座ってしまった。なら、一緒にと同じいすに横並びになっての対談となった。
三月中旬、池田副知事に呼ばれ、「突然でびっくりするだろうが、大曲市の助役としてやってみないか」と打診され、いすから飛び上がった。随分、戸惑ったが、せっかくの推薦。これもひとつの転機と思って、翌日には腹をかためた。高橋市長からは「大曲で力いっぱいやってみませんか。たしか、そう言われたような気がします。緊張していて、記憶に残ってないんです」と首をひねった。
妻和子さんは県衛生科学研究所の技師。大学生の長男、高校二年の次男もいて、「申し訳ないんですが、単身赴任」。「飯の心配はありません。妻も仕事で帰宅が遅いと自分で作ってましたから。料理はなぜか目玉焼きにサバの缶詰。そして野菜。これで充分です」と欲張らない。
酒は強いかと期待したら「後天性の酒飲み。ビール二、三本」とか。大曲は飲み屋さんの多いまちですが、と水を向けたら「そうですか。なら、大いにつきあいます」と童顔をほころばせた。住吉町にアパートを借りた。あいさつ回りに追われているが、県との橋渡し役として「金谷橋の架け替えは自分にとっても宿題」と意欲をみせた。51歳。