「二人の道」(98・5・20)
「いつまで歩いていてもきりがない。そうしたものだ、二人連れで歩く道は―」。五味川純平の小説「人間の條件」の出だしである。田沢湖町の抱き返り渓谷。ここを歩くといつもこの小説を思い出す。なぜなんだろうか。渓流の音。木々の緑。小鳥たちのさえずり。抱き合わないとすれ違うことが出来なかったという狭い道。水の青さ、木の葉の青さがセンチメンタリズムを呼ぶのだろうか。