表紙写真「初秋の稲穂」(98・8・24)

 気に入った道がある。六郷町から仙南村に抜ける山沿いに造った広域農道である。山裾にへばり着くように建つ家々。頭を垂らし始めた稲穂。杉林。こうした田舎の光景を眺めながら車でゆっくり走っているのが好きだ。黄金色に染まった田んぼの中で稗(ひえ)取りをしていたおばさんがいた。「手ばっかりかかって百姓はつまらない」と言いながらも、うっすらと紅をぬった唇をぬぐう姿が印象的だった。