千畑町の「千畑スキー場」開きの取材があって久しぶりにゴンドラに乗った。標高330メートルからの山の眺めは別世界だった。奥羽山脈のど真ん中に居るような気分だった。目にする風景は日本画家・東山魁夷の絵の世界のようだった。厳しい冬の世界だった。そして山とはこんなにも美しく、感動させるものかとも思った。東京の兄から「雪はどうだ」と心配する電話があった。兄はよほど雪と寒さが嫌いなようで「秋田は大変だな」と今ごろになると決まって同情の電話をくれる。しかし、雪国の人間しか見られない風景を味わえる。そうした風景との出会いがあると雪の辛さも忘れる。