たった一人でのドライブだったがあの日はある意味で幸せだった。久しぶりに青空が見えたし、仕事の面でも果たすべきものは果たせたし、少し疲れた心も休息させたかった。千畑スキー場で一人でゴンドラに乗り、凍りついた木々の白い風景を眺め、眼下に仙北平野を見渡しながら、心にたまっていたしこりのようなものを一つひとつ整理してはゴンドラの窓を開けて捨てた。風景は頂上近くなるほど峻厳な様相となり、寒さも増した。しかし、目の前に広がる風景が凍えそうな心を慰め、幸せ気分を運んできた。厳しい風景は悲しみさえもいたわしいものにさせた。晴れた日、もう一度、ここを訪ねようと思った。