手のひらに握って、握りを繰り返すと地をはう虫のようにはえ上がったものだった。小学校からの帰り道。道端に生えたこの草をむしり取っては手のひらで握って、その感触を楽しんだものだった。コロコロとしたくすぐったい感触が残った。青い空、白い雲が流れ、田んぼしかなかった単純な一本道をいつも一人で帰った。トンボが群れ、トンボを追って学校から帰った日もあった。「えのころ草」。子どものころの思い出がいっぱい詰まっているような気がして、雨の中を探し歩いた。