表紙写真「光るススキ」(02・09・22)

写真は南外村で

  東山は薄墨色に染まり、森はシルエットの黒影となり、空は濃い紫色をなしていた。夕陽は西山に沈み、闇は深まった。その闇を照らすように大きなまんまるい月が東山から登り始めた。澄んだ夜空に浮かんだ中秋の名月だった。月を眺めながら、柴犬のアキを連れて横手川の堤防を歩いた。「マア。堤防さ行ってススキ取ってきてけれ」。亡くなった母は信心深い人だった。神仏を崇め、月も「神の使者」と信じた。豆名月、栗名月の夜はお月さまにごちそうを捧げ、ひたすら月に手を合わせ祈った後ろ姿が思い出される。ススキには遠い母の思い出がある。「中秋の名月」は子どものころを思い出させる。夕べはいい月夜だった。