東山は乳白色のもやに包まれていた。銀色に染まった田んぼを前景にまるで墨絵のような山が左右に雄大に広がっていた。雪を迎えた時の「覚悟」しなければならないような悲壮感はもうなく、雪に染まった山の荘厳な美しさを楽しめるようになった。山沿いの道を走ると葉を振るい落とす前に雪を迎え、雪の重みに倒れた無残な木の姿が見られた。樹齢30数年、あるいは50数年を春には萌え、夏には緑に染まり、秋には精いっぱいの彩りを添え、山を飾った。台風にも耐え、水涸れにも耐えた。しかし、雪でその命を終えるのも自然。耐えて生き延びるのも自然。山沿いの道を走りながら雪の中に眠る木の姿に哀れさを感じた。