表紙写真「春の東山」(03・03・23)

  東山の山肌の青さが日増しに優しくなっていく。コバルト・ブルーとでも言おうか。東山は自分にとってカール・ブッセの詩「山のあなた」の世界でもあった。「山のあなたの空遠く」と悲しみの目を持って眺めた山でもあった。東山の近くまで行ったら、喪失感が幾分でも救われるのではないかと救いを求めた山でもあった。晴れた日の春の朝、東山に少しでも近づきたいと歩いた。「真昼山」の稜線がきれいに浮かび上がっていた。あの山の近くに行きたい。そんな願いが募った朝だった。