夕方、ムクドリの群れを見かけるようになった。数千羽か数万羽かは分からないが、群れは大輪の花火のように丸くなったり、流線型になったり、平らな雲のようになったりと千変万化し、薄暗くなった空を飛んでいる。おそらく道路沿いに植えられたケヤキの大木をねぐらにしているのだろう。「ぎゃーぎゃー」と叫ぶ鳴き声はすさまじい。この鳥の名を思い出せずに今朝の散歩はいらだった。このごろ自分の財産だと思っていた音楽家の名前さえ忘れる。晩秋。ススキが銀色の勢いを失い、穂が白くなった。深まる秋もまた、いい。